NewsLetter

NewsLetter 2018年5月号

NewsLetter 2018年5月号

歯は、動きます!

歯を失ったままにしておくと、お口の中にどんな変化が起こるかご存じですか?歯は、一見同じところに固定されて生えているようで、実はそうではありません。横にスペースができると、自然とその空いたスペースへと動いてしまうのです。

歯は、もともと馬蹄形にバランス良く並んで支え合って機能するようにできています。歯が失われると、そのバランスが崩れ、空いたスペースに向かって倒れ込んでしまうのです。また、歯は上下が噛み合って機能しています。噛み合う歯を失った歯には、噛む力が加わらないため、ジワジワと出っ張ってきます。

このようになってしまうと特に困るのは、噛み合わせが悪化することです。「今はなんとなく噛めるから。」と放っておくと、徐々に噛み合わせが悪化し、辛くなってきたところで、「やっぱり治療しよう。」と、だいぶ経ってから来院される方が少なくありません。しかし、すでに歯が動いてしまっている状態では、歯を入れるスペースが足りません。そこでまず、歯を削ってスペースを作ったり、歯の移動があまりに大きい場合は、ジャマしている歯を抜かなければいけないこともあります。

こうした歯の移動を防ぐには、歯を失った後の治療を早期に受けることです。「いざ治療を!」という時に困らないよう、その後の治療方針について相談しておくことをおすすめします。

いの歯科医院 医療事務 小林万希子

参考文献:nico/2018.03

うがいのお水は少なめで1回だけ!

フッ素入りの歯みがき剤をお使いの方も多いと思いますが、うがいをたくさんしてはいませんか?せっかくフッ素配合の歯みがき剤を使っても、すすいで捨ててしまっては充分な効果は期待できません。すすぎは最低限に。なるべく1回にとどめましょう。また、お水の量は、おちょこ1杯分もあれば充分です。製品によっては、すすぎに使う水の量を紹介していますので、メーカーのホームページなども参照してみて下さい。

(nico 2017.11より)

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NewsLetter 2018年4月号

NewsLetter 2018年4月号

指しゃぶりは、いつまで?

指しゃぶりは、不安や緊張をやわらげる効果があるといわれています。指しゃぶりのピークは、1歳半から2歳頃までで、乳児期の指しゃぶりは口の周りの筋肉の発達にもつながり、正常な生理的行動です。

しかし、指しゃぶりが3歳を過ぎても続いてしまうと、歯並びや顎の骨などに悪い影響が出る可能性があります。
歯並びへの悪い影響としては、上下の歯が噛み合わない状態や出っ歯があげられます。指が口の中に斜めに入る場合は、上下の顎の位置がずれることがあります。
指しゃぶりは本来、生活のリズムが整い、夢中で遊んだり、手や口を使う機会が増えてくると減ってくるといわれています。

指しゃぶりをやめる時期の目標は、2歳半を目安にしましょう。ただし、無理にやめさせようとするのではなく、周囲の話を理解するようになったら、子供と向き合ってきちんとお話しをする事が大切です。
保育園や家庭で心の不安があれば、それを解消することが重要です。

いの歯科医院 歯科衛生士 山川まり子

参考文献:デンタルハイジーン/2018.02

歯周病と歯磨き剤!

いろいろな薬効成分が配合された歯磨き剤が出回っていますが、歯周病の改善に役立つという学術的報告はほとんどありません。プラークを除去することについては、歯磨き剤と歯ブラシで歯磨きした場合と歯ブラシのみで歯磨きした場合では、有意義な差は認められませんでした。歯周病の改善には、どの歯磨き剤を使用するかではなく、どう磨いてプラークを除去するかが重要です。

(デンタルハイジーン 2018.02より)

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NewsLetter 2018年3月号

NewsLetter 2018年3月号

歯ぐきの検査はどうしてチクチクするの?

「歯ぐきの検査はチクチクするから嫌なんです。」というお声をいただく事があります。しかし、歯周病による歯ぐきの炎症は歯ぐきの内側から発生するため、お口の中を目で見ただけでは完全にはわかりません。そこであの細い棒「プローブ」の出番となります。

検査では、歯ぐきの溝の中にプローブを挿入します。この時に出血がある場合は、歯ぐきに炎症を起こしていることを意味します。また、歯周ポケットの深さが4.0mm以上あると病的な状態と考えられ手織り、プローブのメモリを用いてその深さも測っています。さらに、同じ1本の歯でも歯の表側と裏側、歯と歯の間など場所によって歯ぐきの状態は異なるため、全部の歯の周りにまんべんなく行う必要があります。

この検査の際の痛みは、炎症のせいであることがほとんどです。個人差はあるものの炎症が治まってくるとプローブを差し込んでも出血はなくなり、痛みも減っていくはずです。

痛くなったむし歯の治療だけでなく、ぜひ歯周病検査も積極的に受けましょう。

いの歯科医院 医療事務 小林万希子

参考文献:nico/2017.02

歯ぐきが下がったけど大丈夫?

歯周病治療を受け歯ぐきが引き締まると、歯ぐきが下がって歯根が見えたり歯と歯の間の隙間が広くなることがあります。これは歯ぐきの腫れが引き、歯を支えている骨が吸収された分、歯ぐきが下がった結果です。正常なことですので心配いりません。また、それだけ歯周病が進行していた証拠なのです。

(nico 2017.09より)

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NewsLetter 2018年2月号

NewsLetter 2018年2月号

子供の歯の異常!

子供の歯はむし歯だけでなく、様々な異常がかくれていることがあります。最近の子供達によく見られる歯の異常をご紹介します。

・永久歯の先天性欠如「永久歯の元になる歯胚がない。」
・異所萌出「永久歯の本来生えるべき場所ではない所に生えている。」
・埋伏歯「永久歯が顎の骨の中や歯ぐきの中に留まり生えてこない。」
・過剰歯「本来生える歯以外の歯が顎の骨や歯ぐきの中にある。または生えている。」

それぞれの異常を早期に発見することで、永久歯や大人になってからも影響する歯並び、噛み合わせのトラブルを防ぐことができます。
そのためには、成長が早い子供に合わせた定期的な検診が必要になります。治療のタイミングを逃さないようにしましょう。

いの歯科医院 歯科衛生士 山川まり子

参考文献:デンタルハイジーン/2017.12

抜歯とワーファリン!

ワーファリンは抜歯などの外科処置を行う際に注意すべき薬の1つです。
ワーファリンは、ビタミンKの働きを抑えることで、血管内で血液をかたまりにくくし、脳梗塞や心筋梗塞を予防する薬です。
以前は血液が固まりにくくなるため、ワーファリンの服用を一時休止したうえで抜歯処置を行っていましたが、現在は血液凝固能が一定に保たれていれば、ワーファリンを服用したままで抜歯などの処置を行う事が推奨されています。

(デンタルハイジーン 2018.01より)

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NewsLetter 2018年1月号

NewsLetter 2018年1月号

根の再治療は難関です!

根の再治療の基本は歯の神経を取る治療と同じく、根の中を削る、消毒する、封をするの3つです。「それなら神経を取る治療と根の再治療の大変さは変わらないだろう。」と思うかもしれませんが、実際には大違いです。それには3つの理由があります。

①根の中にある硬い詰め物を取り除いてからの治療になる。
前に治療した時に詰めたお薬が根の奥までガッチリと入っているため、まずこれを取り除かなければならない。

②細菌が歯の中で蔓延している。
神経を取った歯には血液やリンパ液が流れておらず、生体の防御機構が働かないため細菌が限りなく増殖している。

③神経を取った治療ですでに歯が弱っている。
以前の治療で根の中をある程度削っているため、再治療では根の中を必要なだけ削れない場合がある。

こうした事情で膿が止まらず、状態が良くならない場合があり、再治療はとても困難です。そのため治療に長い期間かかってしまうことがありますが、根の治療は歯を残すための大切な治療ですので、最後までご来院下さいますようお願いします。

いの歯科医院 歯科衛生士 辰喜 光

参考文献:nico/2017.06

インプラントを入れたから歯周病はもう大丈夫?!

「インプラントに歯周病の心配はない。」と思われるかもしれませんが、実はインプラントも歯周病になります。

インプラントの歯周病は、「インプラント歯周炎」と呼ばれ、一般の歯周病がプラークや歯石が原因でなるのと同様に、インプラント歯周炎もプラークや歯石が原因で炎症が起こります。インプラント歯周炎も通常の歯周炎と同様に自覚症状が出にくく、「膿が出るな。」と気づいた時には重症化しているケースが多いのです。そして、歯周病で歯を失うのと同じように、インプラント歯周炎でインプラントを失ってしまう可能性もあります。

(nico 2017.06より)

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NewsLetter 2017年12月号

NewsLetter 2017年12月号

お口ポカンは体に影響する!?

皆さんのお子さんや、お孫さんはお口ポカーンになってはいませんか?実はお口ポカンの癖は歯や体の健康に影響するのです。
歯の健康面では、唾液が乾きやすいのでむし歯や歯周病のリスクになったり、出っ歯や受け口になりやすいということが挙げられます。

体の健康面では、細菌が口から入りやすいので風邪をひきやすいことや、お口が乾燥し炎症を起こしやすく、アレルギーの原因になることからアレルギー性鼻炎や扁桃腺の肥大と関連することがわかっています。また、睡眠時に舌が下がることで無呼吸症の原因になることもあります。
そして現在、集中力の低下に影響するという研究も進められています。

「お口ポカン」は、6歳~12歳の永久歯に生え代わる時期のお子さん多くに見られ、大人になるにつれて自然と治る方も多いです。また、お口周りの筋力アップトレーニング等もあります。

家族の声かけも大切です。しかし、鼻炎や扁桃肥大のあるお子さんに、「お口を閉じなさい。」と、命ずるのはあまりに酷です。そういった場合は、まず耳鼻咽喉科で治療を受けましょう。

いの歯科医院 医療事務 小林万希子

参考文献:nico/2017.10

冬のお風呂にご用心!

寒い日は温かいお風呂で温まりたいですよね。でも、寒い日に急に熱いお風呂に入ると血圧の急上昇と急降下が起こり、入浴事故につながります。お湯は41℃までのぬるめの湯温にし、脱衣の前に風呂ぶたを半分外し、浴室を温めるなど工夫をしましょう。また、心臓に負担がかかるので首まで浸かる時間は短めに。寒い場合は、肩にタオルを掛けましょう。」まだまだ寒さが続く新潟の冬、入浴事故を防ぎましょう。

(糖尿病ライフさかえ11月号 より)

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NewsLetter 2017年11月号

NewsLetter 2017年11月号

むし歯予防、磨くだけで良いの?

むし歯は、歯に付着したむし歯菌が出す酸によって、歯の表面が溶かされることで起こります。
そこでむし歯予防では、むし歯菌を含むバイ菌の塊であるプラークを除去することが大切になります。

歯磨きのお話しや練習をさせていただくのは、患者さんによく磨けるようになっていただく事を目的に行っています。
しかし、残念ながら気をつけて磨いている方の中にもむし歯になる方がいらっしゃいます。
実は歯磨き以外にも虫歯の発生に大きく関わっているのは、生活習慣です。中でも食習慣は大きく影響します。

・食事の時間が不規則で、お菓子で空腹を紛らわすことがある。
・運転中に加糖飲料を飲んでいる。
・仕事中に飴をなめたり、ガムを噛んだりする事が多い。
・家事の合間に少量の間食をちょこちょこ摂っている。
・散歩中に飴をなめている。
・禁煙後、口寂しいので飴をなめるようになった。
・スポーツドリンクをよく飲む。

などなど、あげればきりがありません。
人それぞれ、食生活に違いはあっても、甘いものの摂り方には注意が必要です。

甘いものを食べると、むし歯菌は酸をどんどん作り出すのです。むし歯になりやすいと感じている方は、1度食習慣を見直しましょう。

いの歯科医院 歯科衛生士 山川まり子

参考文献:デンタルハイジーン/2017.10

手用歯ブラシと電動歯ブラシ!

歯磨きのお話をしていると、「電動歯ブラシはどうですか?」と質問されることがあります。手用歯ブラシは上手く磨けないので、電動歯ブラシで磨けば、よく磨けるようになるかしらということのようです。
ただ単に、電動歯ブラシといっても、いろいろな種類があり、その種類によっても使い方は違います。
歯磨きで大切なのは、どこをどのように磨いて、プラークを除去するかということです。その人にあった磨き方や道具があり、手用歯ブラシだから磨けない、電動歯ブラシだから良く磨けるということではありません。

(デンタルハイジーン 2017.10より)

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NewsLetter 2017年10月号

NewsLetter 2017年10月号

歯にできた白く濁った部分って何?

皆さんは歯の表面にできた白く濁ったところは何だろうと思ったことはありませんか?

それは「初期むし歯(むし歯の始まり)」の可能性があります。歯の表面からカルシウムなどが溶け出しているため、白く濁っているのです。
初期むし歯ができているということは、お口全体がむし歯になりやすい状態になっているサインです。しかし初期むし歯は、すぐに自分で発見できるとは限りません。歯科医院では、専用の器具で歯の汚れを落としたうえで、歯の表面の変化を詳しく観察し、確認します。
その後、歯の磨き方や食習慣などいろいろな角度からお話を聞いて、むし歯になりやすくなっている理由をお話しします。また、むし歯になりにくいように予防処置も行います。
このように初期むし歯を早く発見して、削らずに歯の表面のカルシウムなとが戻るようにする事で、初期むし歯を進行させないようにする事ができます。

多くの方は、穴があいてから、あるいは水がしみるなど痛みや違和感を感じて、はじめて歯科医院を受診されるようです。穴があいたむし歯が自然に治ることはありません。穴があく前の初期むし歯の段階で発見することが大切です。

一昔前は、むし歯といえば「早期発見、早期治療」でしたが、最近は早く見つけて、長期的に経過を診ていくことが主流になっています。
気になった方は、歯科医院を受診してみましょう。

いの歯科医院 歯科衛生士 辰喜 光

参考文献:nico/2017.06

治療中の歯では噛まないで下さい!

歯の根の治療後に食事をする時は、治療をした側で噛まないようにしましょう。根の治療をしている歯には、本格的な補強がされていないので、噛む力で割れてしまうことがあるからです。また、仮のフタや仮歯が取れた時は、そのままにしないで歯科医院にご連絡をお願いします。

(nico 2016.06より)

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NewsLetter 2017年9月号

NewsLetter 2017年9月号

詰め物、傷んでいませんか?

皆さんのお口の中に詰め物は入っていますか?
どんなに上手な治療でも、毎日噛んで使っていれば、いつか壊れることもあります。傷んだ詰め物を放っておくと思わぬトラブルの火種に!

●注意1 わりと詰め物がよく取れる!?
日中に噛みしめたり、夜中に歯ぎしりをしていませんか?噛む力が強い方は詰め物の周りの歯質が傷みやすく、詰め物が取れやすいのです。就寝中にマウスピースを使うなど歯科医院で対策を相談しましょう。
●注意2 詰め物の下にむし歯ができた!?
詰め物と歯の間に段差や隙間ができ、むし歯菌が入り込んだのかもしれません。他の詰め物も段差や隙間ができていないかチェックしてもらいましょう。
●注意3 詰め物が取れて反対側で食べている!?
歯科医院に行かずに反対側で食べていると偏った力が片方の歯に集中してかかるため、今度は反対側の歯の詰め物が取れたり傷んだりして、トラブルが拡大する事があります。放置せずに治療を受けましょう。

どうですか?皆さんに当てはまることはありましたか?まだ取れていなくても心配になった方、ぜひ歯科医院でお口全体の状態を診てもらいましょう!

いの歯科医院 医療事務 小林万希子

参考文献:nico/2017.05

骨粗鬆症は女性の病気?

確かに骨粗鬆症は女性に多い病気です。しかし、男性も60歳をお送り過ぎた頃から骨量が減る傾向にあります。男性の骨粗鬆症は、糖尿病や高血圧などの生活習慣病との合併が多いという特徴があります。男だから心配ないさと思わず、骨密度や骨質の検査を受けましょう。

(元気通信/35号より)

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NewsLetter 2017年8月号

NewsLetter 2017年8月号

「歯の質」を考える!

乳歯は、妊娠3~4ヶ月頃に歯の元となる歯胚ができます。永久歯は、乳幼児期から小学校低学年くらいまでが歯が作られる期間となります。

乳歯は、母親から供給されるカルシウムやリンを使って、エナメル質や象牙質を作ります。歯を作る時期に、カルシウムなどをきちんと摂取すれば、強い歯を作ることができます。歯を作る細胞に異常が起きると正常な歯の質を作ることができなくなります。その結果、「エナメル質形成不全症」や「象牙質形成不全症」になってしまいます。

歯が生えた直後の歯の質は石灰化度が低く、むし歯になりやすいという弱点があります。歯の石灰化度を上げるために、定期的なフッ化物の塗布などが有効となります。

歯の質は、萌出後も唾液の性状、う蝕、外傷、咬耗、摩耗、酸蝕症、加齢などの影響を受けます。
患者さんを継続的に診ていくことは、長期的なオーラルヘルス向上やその維持にとって、とても大切なことです。

いの歯科医院 歯科衛生士 山川まり子

参考文献:デンタルハイジーン/2017.06

フッ素入り歯磨剤のフッ素濃度が変わります!

これまで、フッ化物を配合する歯磨剤の高濃度のフッ素濃度は、上限を1,000ppm(0.10%)でしたが、3月17日に1,500ppm(0.15%)を上限とする高濃度のフッ化物を配合する薬用歯みがき類が医薬部外品として承認されました。1,000ppm異常のフッ素濃度では、500ppm高くなるごとに6%のう蝕予防効果の上昇がみられるということです。これから歯根面う蝕を主とした成人のう蝕予防には欠かせないものとなるでしょう。

(デンタルハイジーン 2017.06より)

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