NewsLetter

NewsLetter 2024年11月号

NewsLetter 2024年11月号

細菌と生体の戦い!

歯と歯ぐきの境目は、硬組織である歯のエナメル質と軟組織である歯ぐきの付着上皮は接着しています。正常であればこの接着は容易に剥がれないので巣が、プラーク中の細菌などの影響により、この接合部分が破壊されると歯と歯ぐきの間に「傷」が出来ることになります。

この歯と歯ぐきの間の傷から細菌が生体内に深く入り込めば、歯周組織が炎症を起こして歯槽骨を溶かし、「歯周病」と呼ばれるようになります。
歯周病は歯と歯ぐきの間の傷から出血したり、膿が出たりします。生体は歯ぐきに分布する血管から浸出液を出して、最近の浸入を防いでいます。細菌が深く侵入すると、生体の治安を守る白血球と細菌が戦い、戦いを終えた白血球や細菌の死骸が膿となり出てきているというわけなのです。

しかし、生体の防御が細菌に細菌に負けなければ炎症はどんどん進行してしまいます。また歯周病は足を擦りむいた場合と違って、カサブタが出来て上皮が再生することはありません。エナメル質と付着上皮が再びくっついて閉鎖することはないからです。そのため細菌が生体内に深く入り込まないようにすること、つまりプラークコントロールが必要なのです。

いの歯科医院 歯科衛生士 山川まり子

参考文献:デンタルハイジーン/2024.08

舌小帯短縮症!

舌小帯短縮症とは、生まれつき舌小帯(舌の下に付いているヒダ)が短い状態であり、それにより舌の運動が制限されます。舌小帯短縮症の場合には、舌を前に突き出してもらうと舌の先端がハート型になります。根本的な治療方法は舌小帯を切除することですが、舌小帯に異常がある場合でも、舌の運動機能は加齢に伴い成長、発育することがあります。舌小帯短縮症があっても、必ず舌小帯の切除が必要というわけではありません。

(デンタルハイジーン 2024.09より)

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NewsLetter 2024年10月号

NewsLetter 2024年10月号

入れ歯の安定剤、その前に!

入れ歯の安定剤はテレビのCMでも見かけた事があると思います。街のドラッグストアでも売っており、手に入りやすい安定剤ですが、入れ歯が合わないと感じた時にはすぐに安定剤を使用するのではなく、まずは歯科医院に相談しましょう。

その理由は、使用しても入れ歯が安定しない場合があるからです。入れ歯の人工歯(歯の部分)がすり減ると、お口に合わなくなってきます。まずは歯科医院で入れ歯の調整をしてもらったり、作り直してもらいましょう。

顎堤(もともと歯が生えていた歯ぐきの部分)の形が良好でない場合などに、仕方なく使う事はありますが、使う場合でも気をつけなければならない事があります。安定剤をつけすぎると、安定剤の厚みが出て入れ歯を維持する力が弱くなります。適切な使用量など指導を受けてから使いましょう。

また、安定剤(クッションタイプ)には、安定剤を軟らかくするためにアルコールが配合されています。そのため車の運転には注意が必要です。装着から3~4時間後にはアルコールが低下しますので、時間をおいて運転すると良いかもしれません。
いずれにしても、入れ歯が合わない・痛い時には、まず歯科医院を受診しましょう。

いの歯科医院 医療事務 小林万希子

参考文献:nico/2024.07

細菌が最も多い場所!

身体の中で1番細菌が多い場所はどこかわかりますか?それは大腸です。大腸には1兆個/gの細菌がいるといわれています。お口の中はというと、丁寧に歯みがきをしている人の出来たばかりのプラークで1千億個/gといわれています。しかし、普段から歯みがきがおろそかな人のずっと磨き残されたプラークの中には、1兆個/gの細菌がいます。実は、大腸と同じだけの細菌がお口の中にいることになるのです。

(nico 2024.06より)

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NewsLetter 2024年9月号

NewsLetter 2024年9月号

子供の歯のけが、歯が抜けた時はどうすればいいの?

成長に伴い活発に動くようになるお子さん。そんな時怖いのが、転んだりして起こる歯のけがです。歯が抜けた時など、実際に目にすると慌ててしまいどうしようかと思いますよね。そんなもしもの時に知っておくと良い事がいくつかあります。

もし歯が抜けてしまった場合、歯は捨てずになるべく早く歯科医院へもっていきましょう。そして、歯をもっていく際に気をつける事があります。
まず抜けた歯に土や砂が付いていても、洗わずそのままお持ち下さい。歯の根には「歯根膜」という組織が付着しており、この膜が洗う事により落ちてしまうと、あごの骨に歯がくっつかなくなります。そのため、土や砂は歯科医院で膜を落とさないよう慎重に洗います。

また、抜けた歯を持つ時は根の部分を触ってしまうと膜が傷つくため、歯の頭の部分を持ちましょう。そして歯根膜は乾燥すると細胞が死んでしまうため、ティッシュなどでくるまずに牛乳や保存液、またはコップに溜めた唾液や生理食塩水に浸してお持ち下さい。
早めに対処するほどお口に戻せる確率が高くなります。そのためできるだけ早くお子さんを歯科医院で診てもらいましょう。

いの歯科医院 歯科衛生士 辰喜 光

参考文献:nico/2024.07

高齢の方に「根面むし歯」が多い理由!

歯ぐきが下がる事で露出してきた根面にできるむし歯を「根面むし歯」といいます。年を重ねると、唾液の量が減ってきたりします。唾液が減る事で、飲食後に細菌の出す酸を中和するのに時間がかかり、むし歯になりやすくなります。また、お口の周りの筋肉が衰える事で、お口全体に唾液がいかなくなると、食べかすなどがお口に残りやすくなります。そしてもともと根面は磨きにくい事もあり、加齢に伴い手を動かしにくくなると、汚れを落とすのが難しくなるためむし歯になりやすくなるのです。「根面むし歯」は、早期発見早期治療が大切です。定期的に歯科健診を受けましょう。

(nico 2024.05より)

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NewsLetter 2024年8月号

NewsLetter 2024年8月号

メタボがもたらす心理的変化!

最近歯科医院でも「食事相談」を行うところが増えています。

どちらかといえば、歯科医院の「食事相談」は、咀嚼や嚥下機能に対して摂取する食品の硬さ、弾力、凝集、流動などの物性をどのように調整すれば安全に食べる事ができるかという内容が中心になりがちです。しかし、加えて摂取する栄養のバランスを考えたいところです。逆に言えば、摂取するエネルギーだけを考えれば良いというわけでもありません。特にスナック菓子やパン類、カップ麺などの加工食品はスーパーやコンビニで簡単に手に入り、調整の手間もかからず、便利ではありますが糖質や脂質の割合が多く(過剰エネルギー)、肥満やメタボリックシンドローム、さらには糖尿病などの加齢関連疾患の原因にもなります。これらの病態は「うつ病」の発症リスクを高めると報告されています。

「食」「動」「休」のバランスを意識した生活習慣を構築する努力が必要で、これら三位一体の生活習慣を継続する事により、穏やかでかつ柔軟な思考や感性が生まれ、心理的安定を保持できると考える事ができます。

いの歯科医院 歯科衛生士 山川まり子

参考文献:デンタルハイジーン/2024.06

歯周病と全身疾患!

健康な歯周組織では上皮によるバリア機能が働きますが、歯周炎の状態では血流への細菌侵入や、炎症性サイトカインの侵入を許してしまいます。脳や心臓などの口腔から離れた臓器で歯周病菌が見つかる事があるのはそのためです。
また、歯周病菌が食物や唾液と共に消化管に流れ込み、腸内細菌のバランスを崩し、様々な疾患の発症リスクを増大させる事もあります。

(デンタルハイジーン別冊「ペリオ&インプラントの疑問とエビデンス」より)

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NewsLetter 2024年7月号

NewsLetter 2024年7月号

「座りすぎ」が良くないってホント?

「座ってばかりいる生活」は、実は病気になりやすく寿命にも悪い影響を与えるということをご存じですか?現代人は「座りすぎ」の傾向が強いといわれています。長時間座ったままでいると、短期的・長期的に私たちの身体に悪影響が出てきます。
国内外の研究から死亡率や癌、認知症、糖尿病、肺塞栓症、心肺機能の低下など様々な健康リスクが上がる傾向がみられます。なぜ座りすぎが健康リスクをあげてしまうのでしょうか?

それは、座った状態でいると血流の低下により、血圧の上昇や糖代謝の低下によって血中糖脂質の増加や血管の健康状態を維持する血管内皮機能の低下が起こるからなのです。また、身体的な健康リスクだけではなく、不安症やうつ病のなりやすさにも影響を与えるといわれています。
ちなみに、1日8時間以上座っている日本人は3~4割ほど。デスクワークの人ほど座りすぎの傾向があるようです。

この機会に普段の生活を見直してみませんか。例えば、車移動を徒歩にしたり、家の拭き掃除を増やしたりなど、少し「不便」な生活を取り入れてみるのも良いかもしれませんね。

いの歯科医院 医療事務 小林万希子

参考文献:nico/2024.04

歯周病は薬で治りません!

「何か歯周病に効く薬はないの?」と、思っている方がいるかもしれませんね。しかし今の科学では、塗れば治る、飲めば治る、そういった薬はありません。一時的にお口の中の細菌を減らせるうがい薬などはありますが、歯周病を改善する唯一の道は「プラーク(歯垢)の除去」です。セルフケアと歯科医院でのメインテナンスがとても大切なのです。

(nico 2024.03より)

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NewsLetter 2024年6月号

NewsLetter 2024年6月号

知ってますか、乳幼児の歯みがきの目的!

乳幼児のお口のケアでは、生えてきた歯のむし歯予防だけでなく、他にも目的があります。

生まれたばかりの赤ちゃんは、お口の中に異物が入ることを嫌がり、何かが口に入ろうとすると反射的に舌で押し出そうとします。これは原始反射の1つで、赤ちゃんにもともと備わっている反応です。このような反射がいつまでもあると、いずれ始まる食事や歯みがきの時に困ってしまいます。ただ成長に伴い、さらに繰り返しお口への様々な刺激が加わることで原始反射は消失していきます。そこで歯が生える前のお口周りのマッサージに加え、歯が生えた後の歯みがきでお口に触れられる抵抗を減らすことが大切です。そういう意味でも歯みがきはとても良い刺激になります。
また、親御さんの指や歯ブラシがお口の中を触れることで唾液が出てきます。唾液にはいろいろな効果があり、その1つにむし歯予防効果もあります。

みがく時に子供が動いてしまい思うようにみがけず、しっかりケアできているか心配になる方もいると思います。歯科医院では、1人1人に合ったみがき方のお話をしており、定期的な受診でお口の問題も早期発見することができます。お子さんのお口の健康を守るためにも早めにかかりつけ歯科医をもち診てもらいましょう。

いの歯科医院 歯科衛生士 辰喜 光

参考文献:nico/2024.04

無理に磨かないようにしましょう!?

歯周ポケットの中はプラーク(細菌の塊)が溜まりやすく、溜まったプラークは歯周病の原因になります。そのためこの部分を歯ブラシで注意して磨いている方も多いでしょう。しかし、ポケットの縁には歯ブラシが届きますが、歯周ポケットの中には、たとえ毛先の細い歯ブラシでも完全には届きません。無理に中に入れ込もうと歯ブラシを押しつけると、歯ぐきを傷つけ、歯ぐきが下がってしまうこともあります。歯科医院受診の際は、ご自分が無理な歯みがきをしていないかを診てもらい、歯周ポケットの中のお掃除はプロにお任せしましょう。

(nico 2024.03より)

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NewsLetter 2024年5月号

NewsLetter 2024年5月号

中年期のストレスとミッドライフ・クライシス!

日常生活の中でストレスがかかった状態が維持されると、過食や多量飲酒など生活習慣の変化や血圧上昇、血小板機能亢進などの身体的反応を介して、脳卒中や虚血性心疾患が起こりやすくなります。逆に早い段階でストレスに気づき、適切に対処する事ができれば、ストレス関連疾患を予防できる可能性があります。

特に中年期は家庭や職場でストレスがかかりやすく、「ミッドライフ・クライシス」の引き金になってしまう事が懸念されます。ミッドライフ・クライシスは心の葛藤によるものです。「気分が沈む」「やる気が出ない」などの症状に加え、「頭が重い」「めまいがする」など原因不明の身体変化が続く場合はストレス由来の可能性が考えられます。口の中に痛みの原因となる疾患が見つからず、原因がはっきりしない症状を「口腔灼熱痛症候群」といいます。口の中がヒリヒリして食事が思うように摂れないという事もあります。口の中の乾燥が痛みを助長するため、保湿剤の使用や氷を口に含んで口の中を保湿する事で症状を緩和する事ができます。ケースによっては精神科や心療内科を受診してみるのも良い方法です。

いの歯科医院 歯科衛生士 山川まり子

参考文献:デンタルハイジーン/2024.03

全身疾患と口腔疾患!

口腔疾患の中で特異的に全身疾患との関わりが強いものとして、例えば「舌縁から診断される貧血や栄養障害」「歯肉出血から発見される血液疾患(白血病)」「口内炎と関連する炎症性腸疾患」などがあります。内臓癌や悪性リンパ腫が口腔内に転移をきたし、転移から診断が確定する事もあります。お口の中の変化に気をつけましょう。

(デンタルハイジーン 2024.03より)

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NewsLetter 2024年4月号

NewsLetter 2024年4月号

唾液の恩恵とむし歯予防!

同じのお口の中でも、むし歯になりやすいところとなりにくいところがあります。それは、口の中の環境が場所によって異なるからです。その理由の1つが「唾液」です。
お口を潤してくれる唾液には、単に保湿や消化の促進だけでなく、歯を守る・補修する働きがあります。また、食べかすやプラークを洗い流し、細菌が作り出した酸を中和したり、飲食により唾液中に溶け出した歯のカルシウム成分を元に戻してくれる作用(再石灰化)もあるのです。

お口の中で特に唾液が多く出てくるところは、上の奥歯の頰側粘膜と舌の裏側の付け根付近です。そのため、上の奥歯より手前の頰側や下の前歯の裏側は唾液がよく当たり比較的むし歯になりにくいのです。
反対に唾液の流れが少ないところは汚れや細菌が溜まりやすく、むし歯のリスクが高まりやすいです。加えて再石灰化は唾液に触れていないと起こりません。普段は意識していない唾液の流れ、そこに注目しその場所こそ重点的に歯みがきをしてプラークを落とし、歯磨き剤でフッ素を届けましょう。
また、就寝中は唾液が流れないといわれていますので、寝る前の歯みがきは欠かせないのです。

いの歯科医院 医療事務 小林万希子

参考文献:nico/2024.02

歯周病菌はどこからくるの?

歯周病菌は、人のお口の中に最初から住んでいる菌ではありません。唾液を介して、人から人へとうつっていきます。食器・食具の共有や直箸、キスによる唾液交換がその例です。
とはいえ、歯周病菌がお口に入ってこないようにするのは至難の業です。それにより歯周病にならないように(発症しないように)、歯みがきや歯科受診を欠かさない事が大切です。

(nico 2024.02より)

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NewsLetter 2024年3月号

NewsLetter 2024年3月号

その口内炎長引いていませんか?

口内炎とは、一般的にお口の中にできて痛みを生じる潰瘍を指します。潰瘍には種類があり、もっとも多く発症するのがアフタ性口内炎と呼ばれるものです。これは、お口の粘膜にできる小さな円形の潰瘍で、周囲は赤く中心部は白く見え、中央部がくぼんだ状態です。なかでも周期的にできるものは慢性再発性アフタと呼ばれます。

慢性再発性アフタは、日本人のお口の中の病気では、むし歯と歯周病の次に多いとされています。いまだ原因不明ですが、粘膜の傷、ストレスや疲労、栄養障害、性周期がアフタ発症の引き金とされ、その他にもウイルスや膠原病、薬剤が原因で生じる事もあります。そのため慢性再発性アフタのある方は、まずはお口の中を清潔に保ち、粘膜への傷、過度なストレスや疲労をなるべく避ける事が大切です。
口内炎は通常1~2週間程度で治ります。しかし2週間以上経っても治らない場合は、ウイルスや膠原病(こうげんびょう)が原因の潰瘍、入れ歯や歯によって付いた傷、あるいは口腔がんなど他の病気の可能性も考えられます。

見た目からはご自身で判断することはとても難しいため、歯科医院で診断してもらう必要があります。もし気になった時は早めに診てもらいましょう。

いの歯科医院 歯科衛生士 辰喜 光

参考文献:nico/2024.01

糖質の適正化をしましょう!

今や完全に定着した糖質制限という考え方。ただご飯やパンを食べなければ、その分肉は好きなだけ食べてもいい、炭水化物で糖質を摂ってない分、お酒の糖質はとってもいいと誤った解釈をしている人もいらっしゃるようです。
現在体重過多の方、糖尿病と診断されている方の多くは、糖質(炭水化物)を好む傾向が強いように思います。そうした方が摂りすぎている糖質を適切な量まで減らすのは糖質の適正化であり、とても有効です。
しかし全般に、極端に糖質を摂らない生活を続ける事は代謝のバランスを崩しますので、必要量の糖質は摂るようにしましょう。

(nico 2023.11より)

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NewsLetter 2024年2月号

NewsLetter 2024年2月号

フッ素配合歯磨き剤の推奨使用量と濃度について!

むし歯予防の強い味方である、フッ素配合歯磨き剤を使用する際の推奨使用量と濃度について、日本口腔衛生学会、日本小児歯科学会、日本歯科保存学会、日本老年歯科医学会による「4学会合同のフッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法」として新たな基準が2023年1月に発表されました。

新しい基準による年齢別フッ素配合歯磨き剤の推奨される利用方法を紹介します。
歯が生えてから3歳未満は、フッ素濃度900~1000ppmのフッ素配合歯磨き剤を米粒大(1~2mm程度)使用します。歯みがき後は歯磨き剤の吐き出しやうがいが出来なければ、ティッシュなどで軽く拭い取ってもOKです。
3~5歳は、フッ素濃度900~1000ppmのフッ素配合歯磨き剤をグリンピース大(5mm程度)使用します。歯みがき後は歯磨き剤を軽く吐き出すか、ゆすぐ場合は極少量の水で1回のみとしましょう。
6歳から成人及び高齢者は、フッ素濃度1,400~1,500ppmのフッ素配合歯磨き剤を歯ブラシ全体(1.5cm~2cm程度)に使用します。歯みがき後は歯磨き剤を軽く吐き出します。ゆすぐ場合は極少量の水で1回のみとしましょう。

以前の基準よりも使用量及び濃度は上がり、「歯磨き剤を吐き出すだけにする」事や「就寝前を含む1日2回歯みがき」がすすめられるようになりました。

いの歯科医院 歯科衛生士 山川まり子

参考文献:nico/2023.12

初期むし歯の治療は?

初期むし歯とは「まだ穴のあいていない状態」のむし歯です。この時だ液に溶け出した歯の成分が再度歯に戻ってむし歯の進行を止められれば(再石灰化)、穴のあいたむし歯にならずにすみます。むし歯の進行を止める鍵を握るのがフッ素です。それに加え間食に注意したり、ガムを噛んで唾液を出すようにするのも効果的です。また、歯科医院での定期健診も欠かせません。定期健診では、早期発見に繋がるだけではなく、毎日のセルフコントロールのモチベーションを高める効果がある事がわかっています。

(nico 2023.12より)

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