NewsLetter 2016年3月号

歯みがきのはじまり

皆さんは、「歯みがき」が、いつ頃始まったかご存じですか?実は10万年前のネアンデルタール人の化石を調べたところ、アジア人にもヨーロッパ人にも、歯に縦筋の痕が見つかっています。これは堅い木の枝などで歯を強くこすった痕なのではないかと考えられています。

食べ物を軟らかくする調理法が発達していない時代、歯は想像をはるかに超えて重要であったと思われます。「歯は命」であり、人類は食べることと共に、本能的に「歯のケア」もしていたというわけです。
それでは、歯ブラシや楊枝を使う習慣はいつからどこにあったのでしょうか。それはインドにありました。お釈迦様が弟子達に木の枝の端を噛んで房状にした「歯木」で歯をみがくように教えたのがはじまりです。

時は経ち、5~7世紀に何人かの中国の僧侶が仏教を求めてインドへ訪れた際、人々が木の枝で歯をみがく姿に驚き、旅行記にもそのことを次々と書き記しました。そして、この習慣が日本へ入ってきたのは奈良時代のこと。仏教を学びに中国へ渡った僧侶達によって持ち帰られた多くの先進文化の中に、「歯みがき」という習慣が含まれていたのです。

私たちが普段当たり前のように行っている歯みがきには、こんな歴史があるのです。

いの歯科医院 医療事務 小林万希子

参考文献:nico/2016.01

歯の硬さはどれぐらい?

歯のいちばん外側にあるエナメル質はヒトの身体の中でいちばん硬いということは知っていますか?硬度は260~360で、金は69、エナメル質の内側にある象牙質は70くらいです。こすったりした時の摩擦の硬度は水晶と同じくらい丈夫なのです。道理で毎日良く噛んで食べていても壊れないわけですね。

(nico 2016.01より)

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