8月 1 2024
NewsLetter 2024年8月号
メタボがもたらす心理的変化!
最近歯科医院でも「食事相談」を行うところが増えています。
どちらかといえば、歯科医院の「食事相談」は、咀嚼や嚥下機能に対して摂取する食品の硬さ、弾力、凝集、流動などの物性をどのように調整すれば安全に食べる事ができるかという内容が中心になりがちです。しかし、加えて摂取する栄養のバランスを考えたいところです。逆に言えば、摂取するエネルギーだけを考えれば良いというわけでもありません。特にスナック菓子やパン類、カップ麺などの加工食品はスーパーやコンビニで簡単に手に入り、調整の手間もかからず、便利ではありますが糖質や脂質の割合が多く(過剰エネルギー)、肥満やメタボリックシンドローム、さらには糖尿病などの加齢関連疾患の原因にもなります。これらの病態は「うつ病」の発症リスクを高めると報告されています。
「食」「動」「休」のバランスを意識した生活習慣を構築する努力が必要で、これら三位一体の生活習慣を継続する事により、穏やかでかつ柔軟な思考や感性が生まれ、心理的安定を保持できると考える事ができます。
いの歯科医院 歯科衛生士 山川まり子
参考文献:デンタルハイジーン/2024.06
歯周病と全身疾患!
健康な歯周組織では上皮によるバリア機能が働きますが、歯周炎の状態では血流への細菌侵入や、炎症性サイトカインの侵入を許してしまいます。脳や心臓などの口腔から離れた臓器で歯周病菌が見つかる事があるのはそのためです。
また、歯周病菌が食物や唾液と共に消化管に流れ込み、腸内細菌のバランスを崩し、様々な疾患の発症リスクを増大させる事もあります。
(デンタルハイジーン別冊「ペリオ&インプラントの疑問とエビデンス」より)