8月 1 2015
NewsLetter 2015年8月号
歯肉炎か?歯周炎か?それが問題だ!
「歯肉炎」と「歯周炎」の総称を歯周病といいます。
「歯肉炎」も「歯周炎」も、プラークに潜む歯周病菌の毒素によって炎症が起きる病気だという点では、まったく同じです。
まず「歯肉炎」ですが、これは歯周病の初期症状。歯ぐきの腫れだけで済んでいます。歯槽骨は破壊されず、歯と歯ぐきをピタッと付着させる組織は失われていません。歯みがきと歯石取りで炎症を止めれば、すっかりもとの健康な状態に戻ります。
一方「歯周炎」は、歯を支える歯周組織が、すでに破壊され始める状態をいいます。歯みがきと歯石取りで炎症を治し病気の進行を止めますが、残念ながら失われた付着と歯槽骨はもとどおりにはなりません。ただし、早期に気づいて炎症を止め、再発を防いで維持すれば、歯をしっかり守っていくことができます。
歯肉炎か歯周炎かは、見た目ではなかなか判断がつきません。歯周病の検査は、問診と診察を行います。歯ぐきの状態を細かくチェックします。そして、エックス線を撮り結果を説明します。
手遅れにならないように、まずは一度、歯周病の検査を受けましょう。
いの歯科医院 歯科衛生士 山川まり子
参考文献:nico/2015.04
家庭用のフッ素ジェルと歯医者のフッ素塗布は同じなの?
家庭用に販売されているフッ化物配合ジェル。通常の歯みがきは、フッ化物配合の歯みがき剤で歯をみがき、うがいをして終了ですが、その後に、フッ化物配合ジェルを塗るというのは、生えたばかりの歯がまだ軟らかいお子さんには良い方法だと思います。ただし、家庭用のフッ化物配合ジェルのフッ化物イオン濃度は1000ppm以下です。低濃度のフッ化物を「毎日使う」ことで効果があります。歯科医院で行うフッ素塗布に使うフッ化製剤の濃度は9000ppmです。高濃度のフッ化物を「定期的に塗布」することで効果があります。両方をうまく組み合わせることで、むし歯予防することが効果的です。
(nico 2015.04より)