NewsLetter 2024年5月号

中年期のストレスとミッドライフ・クライシス!

日常生活の中でストレスがかかった状態が維持されると、過食や多量飲酒など生活習慣の変化や血圧上昇、血小板機能亢進などの身体的反応を介して、脳卒中や虚血性心疾患が起こりやすくなります。逆に早い段階でストレスに気づき、適切に対処する事ができれば、ストレス関連疾患を予防できる可能性があります。

特に中年期は家庭や職場でストレスがかかりやすく、「ミッドライフ・クライシス」の引き金になってしまう事が懸念されます。ミッドライフ・クライシスは心の葛藤によるものです。「気分が沈む」「やる気が出ない」などの症状に加え、「頭が重い」「めまいがする」など原因不明の身体変化が続く場合はストレス由来の可能性が考えられます。口の中に痛みの原因となる疾患が見つからず、原因がはっきりしない症状を「口腔灼熱痛症候群」といいます。口の中がヒリヒリして食事が思うように摂れないという事もあります。口の中の乾燥が痛みを助長するため、保湿剤の使用や氷を口に含んで口の中を保湿する事で症状を緩和する事ができます。ケースによっては精神科や心療内科を受診してみるのも良い方法です。

いの歯科医院 歯科衛生士 山川まり子

参考文献:デンタルハイジーン/2024.03

全身疾患と口腔疾患!

口腔疾患の中で特異的に全身疾患との関わりが強いものとして、例えば「舌縁から診断される貧血や栄養障害」「歯肉出血から発見される血液疾患(白血病)」「口内炎と関連する炎症性腸疾患」などがあります。内臓癌や悪性リンパ腫が口腔内に転移をきたし、転移から診断が確定する事もあります。お口の中の変化に気をつけましょう。

(デンタルハイジーン 2024.03より)

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