4月 1 2024
NewsLetter 2024年4月号
唾液の恩恵とむし歯予防!
同じのお口の中でも、むし歯になりやすいところとなりにくいところがあります。それは、口の中の環境が場所によって異なるからです。その理由の1つが「唾液」です。
お口を潤してくれる唾液には、単に保湿や消化の促進だけでなく、歯を守る・補修する働きがあります。また、食べかすやプラークを洗い流し、細菌が作り出した酸を中和したり、飲食により唾液中に溶け出した歯のカルシウム成分を元に戻してくれる作用(再石灰化)もあるのです。
お口の中で特に唾液が多く出てくるところは、上の奥歯の頰側粘膜と舌の裏側の付け根付近です。そのため、上の奥歯より手前の頰側や下の前歯の裏側は唾液がよく当たり比較的むし歯になりにくいのです。
反対に唾液の流れが少ないところは汚れや細菌が溜まりやすく、むし歯のリスクが高まりやすいです。加えて再石灰化は唾液に触れていないと起こりません。普段は意識していない唾液の流れ、そこに注目しその場所こそ重点的に歯みがきをしてプラークを落とし、歯磨き剤でフッ素を届けましょう。
また、就寝中は唾液が流れないといわれていますので、寝る前の歯みがきは欠かせないのです。
いの歯科医院 医療事務 小林万希子
参考文献:nico/2024.02
歯周病菌はどこからくるの?
歯周病菌は、人のお口の中に最初から住んでいる菌ではありません。唾液を介して、人から人へとうつっていきます。食器・食具の共有や直箸、キスによる唾液交換がその例です。
とはいえ、歯周病菌がお口に入ってこないようにするのは至難の業です。それにより歯周病にならないように(発症しないように)、歯みがきや歯科受診を欠かさない事が大切です。
(nico 2024.02より)