2月 1 2024
NewsLetter 2024年2月号
フッ素配合歯磨き剤の推奨使用量と濃度について!
むし歯予防の強い味方である、フッ素配合歯磨き剤を使用する際の推奨使用量と濃度について、日本口腔衛生学会、日本小児歯科学会、日本歯科保存学会、日本老年歯科医学会による「4学会合同のフッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法」として新たな基準が2023年1月に発表されました。
新しい基準による年齢別フッ素配合歯磨き剤の推奨される利用方法を紹介します。
歯が生えてから3歳未満は、フッ素濃度900~1000ppmのフッ素配合歯磨き剤を米粒大(1~2mm程度)使用します。歯みがき後は歯磨き剤の吐き出しやうがいが出来なければ、ティッシュなどで軽く拭い取ってもOKです。
3~5歳は、フッ素濃度900~1000ppmのフッ素配合歯磨き剤をグリンピース大(5mm程度)使用します。歯みがき後は歯磨き剤を軽く吐き出すか、ゆすぐ場合は極少量の水で1回のみとしましょう。
6歳から成人及び高齢者は、フッ素濃度1,400~1,500ppmのフッ素配合歯磨き剤を歯ブラシ全体(1.5cm~2cm程度)に使用します。歯みがき後は歯磨き剤を軽く吐き出します。ゆすぐ場合は極少量の水で1回のみとしましょう。
以前の基準よりも使用量及び濃度は上がり、「歯磨き剤を吐き出すだけにする」事や「就寝前を含む1日2回歯みがき」がすすめられるようになりました。
いの歯科医院 歯科衛生士 山川まり子
参考文献:nico/2023.12
初期むし歯の治療は?
初期むし歯とは「まだ穴のあいていない状態」のむし歯です。この時だ液に溶け出した歯の成分が再度歯に戻ってむし歯の進行を止められれば(再石灰化)、穴のあいたむし歯にならずにすみます。むし歯の進行を止める鍵を握るのがフッ素です。それに加え間食に注意したり、ガムを噛んで唾液を出すようにするのも効果的です。また、歯科医院での定期健診も欠かせません。定期健診では、早期発見に繋がるだけではなく、毎日のセルフコントロールのモチベーションを高める効果がある事がわかっています。
(nico 2023.12より)