1月 1 2022
NewsLetter 2022年1月号
気になる歯ぐき下がり!
加齢や歯を磨く力が強すぎる習慣など、様々な原因が引き起こす「歯ぐき下がり(歯肉退縮)」は、30代から発現者が増加し、40代で80~90%、50代以上では、ほぼ全ての人に起きているという調査報告があります。下がってしまった歯ぐきを元に戻すのは難しいので、気づいた時から適切なケアをすることが大切です。
歯ぐきが下がると、それまで歯ぐきに守られていた象牙質が露出してしまいます。象牙質は歯冠部(歯ぐきから上)を覆っているエナメル質に比べとてもデリケート。酸に弱く溶けやすい性質です。つまりこの弱い部分がむき出しになるということは、むし歯のリスクも増大するということです。
実は歯の根元が露出している人は、そうでない人に比べて5年後に根元むし歯(根面う蝕)になるリスクが3倍高いと言われています。このむし歯は「気づきにくく進行が早い」のが特徴です。
根元のむし歯を予防するには、まず歯ぐき下がりを予防すること。みがく力が強すぎるのも歯ぐき下がりの原因になるので、歯科医院で適切なみがき方の指導を受けましょう。
また、露出し始めてしまった歯の根元むし歯にはフッ素が有効です。歯ぐき下がりが気になる人にもフッ素配合の歯みがき剤はおすすめです。
いの歯科医院 医療事務 小林万希子
参考文献:歯の学校/2020 #70
インフルエンザ予防に「歯みがき」!
例年12月~3月に流行するインフルエンザですが、効果的な予防方法があります。それは「歯みがき」です。口の中にある細菌、特に「歯周病菌」はインフルエンザウイルスの感染力を高めることがわかっています。歯周病もなく口腔内の衛生状態が良好な方は、インフルエンザなどの感染症のリスク軽減が期待できます。これからの新しい生活様式に「口腔健康管理」も取り入れてはいかがでしょうか。
(HappySmile vol28 2020より)