NewsLetter 2021年2月号

高齢者のむし歯!

唾液にはむし歯を予防する働きがありますが、加齢によって唾液腺の萎縮や機能低下が起こるため、唾液の分泌量は低下します。
また、高齢者では何らかの全身疾患をお持ちの方が多く、たくさんのお薬を服用している場合が少なくありません。
こうした多剤服用で唾液の分泌量が低下することが多いと言われています。

唾液の分泌量が低下し口の中が乾く「口腔乾燥症」は、全身疾患と薬の副作用と加齢の複合的な要因で起こると考えられています。
口腔乾燥症になるとよりむし歯になりやすくなります。

全身疾患の中には、手や足の動きが悪くなり、歯磨きが充分に出来なくなる病気があります。磨く道具や磨き方を工夫したり、家族や周囲の人に歯磨きを手伝ってもらう事が必要になる場合もあります。むし歯の原因には食生活も影響しますが、一人暮らしでは調理するのが困難で、菓子パンや菓子類を食事として摂っている場合も少なくありません。口が乾くことで飴をよく舐めたりする方もいらっしゃいますが、こうしたこともむし歯ができやすくなる原因となります。

今まで頑張って残してきた大切な歯をこれからどうやって残していくのかを一緒に考えてみましょう。

いの歯科医院 歯科衛生士 山川まり子

参考文献:デンタルハイジーン別冊「どうして?どうする?診療室からはじまる高齢者歯科」

冬の脱水!?

寒くなると水分を採る機会が少なくなる傾向がありますが、高齢者では体内の水分量が減っているので、水分摂取が不充分だと比較的簡単に脱水に陥ります。皮膚や口唇の乾燥、ハリの低下、口腔内の乾燥、尿量の減少などがないか気をつけましょう。また爪を押した時に現れる白っぽく変色したものがすぐに戻らない場合も脱水のサインです。

(デンタルハイジーン別冊より)

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