NewsLetter 2018年9月号

オーラルフレイルって?

当医院は、自然豊かな住宅地にあります。起伏の多い土地柄からか、足腰の丈夫な高齢者の方が多くいらっしゃいます。
しかし、加齢によって筋肉量が減少すると、消費エネルギーが低下し、食欲も低下します。食欲が低下する事で栄養状態が悪くなると、さらなる筋肉量の減少につながっていきます。
心身の様々な変化に対し、もろくなった状態の事をフレイルと言います。フレイルを放置すると、最終的には介護状態となってしまいます。

フレイルの入り口として、「オーラルフレイル」があげられます。「滑舌が悪くなる」「お茶や汁物でむせる」「硬い食べ物が噛めない」といった、軽い口腔機能の衰えを「オーラルフレイル」と言います。
オーラルフレイルが生じると、噛む機能が必要な肉、魚、豆類の摂取が低下する事で、筋肉のもとになるタンパク質の摂取量が低下し、全身のフレイルへとつながっていきます。

フレイルは回復可能な状態でもあります。オーラルフレイルを意識し、予防策をとることで健康な状態にもどることができます。
「歳だからしかたがない」と諦めず、日常生活の「ささいな変化」に目を向けるようにしましょう。

いの歯科医院 歯科衛生士 山川まり子

参考文献:デンタルハイジーン/2018.05

アルブミン値に注目しよう!

血液検査の項目に、「アルブミン」というのがあります。アルブミンは、血清中の約50%~70%を占めるタンパク質です。栄養素や薬物を運んだり、血漿浸透圧を維持しており、全身栄養状態を知る指標の1つです。タンパク質が不足するとアルブミン値は低くなります。元気で長生きしている高齢者ほど、たくさん食べて、たっぷりと栄養を摂っているといえるようです。

(デンタルハイジーン 2018.06より)

※Newsletterは、こちらから一覧表示できます。