NewsLetter 2018年1月号

根の再治療は難関です!

根の再治療の基本は歯の神経を取る治療と同じく、根の中を削る、消毒する、封をするの3つです。「それなら神経を取る治療と根の再治療の大変さは変わらないだろう。」と思うかもしれませんが、実際には大違いです。それには3つの理由があります。

①根の中にある硬い詰め物を取り除いてからの治療になる。
前に治療した時に詰めたお薬が根の奥までガッチリと入っているため、まずこれを取り除かなければならない。

②細菌が歯の中で蔓延している。
神経を取った歯には血液やリンパ液が流れておらず、生体の防御機構が働かないため細菌が限りなく増殖している。

③神経を取った治療ですでに歯が弱っている。
以前の治療で根の中をある程度削っているため、再治療では根の中を必要なだけ削れない場合がある。

こうした事情で膿が止まらず、状態が良くならない場合があり、再治療はとても困難です。そのため治療に長い期間かかってしまうことがありますが、根の治療は歯を残すための大切な治療ですので、最後までご来院下さいますようお願いします。

いの歯科医院 歯科衛生士 辰喜 光

参考文献:nico/2017.06

インプラントを入れたから歯周病はもう大丈夫?!

「インプラントに歯周病の心配はない。」と思われるかもしれませんが、実はインプラントも歯周病になります。

インプラントの歯周病は、「インプラント歯周炎」と呼ばれ、一般の歯周病がプラークや歯石が原因でなるのと同様に、インプラント歯周炎もプラークや歯石が原因で炎症が起こります。インプラント歯周炎も通常の歯周炎と同様に自覚症状が出にくく、「膿が出るな。」と気づいた時には重症化しているケースが多いのです。そして、歯周病で歯を失うのと同じように、インプラント歯周炎でインプラントを失ってしまう可能性もあります。

(nico 2017.06より)

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