NewsLetter 2015年3月号

日本は長寿の国だから歯も丈夫で長持ち?

結論から申しますと、全くの間違いです。良い例が米国と日本の比較です。65歳以上の残存歯数の平均は米国人の方が日本人よりも4~5本も多いのです。ちなみに平均寿命は日本人より3~4年も短いんです。

米国では歯科健診というものは、学校・会社・自治体にはありません。なのに歯は残っている。どうしてなのでしょう?
米国では定期的にクリーニングを受けて予防する、つまり歯は自分たちで予防して守るものだという考え方が文化となって国民に染みついているのです。例えば、バンクーバーで準生活保護を受けているお母さん達に、要保護の家族に歯科のクーポンが配られた時の使い道を聞くと、「まずはクリーニングを受けて、子供達の予防に使う。」と答えます。「予防」という事が当たり前になっているのです。

日本の考え方は逆です。自分の健康は学校健診や職場健診、自治体の健診でチェックしてもらえます。それなのに健診の受診率はとても低い。悪くなれば国の保険制度で安く治療を受けられ、国に助けてもらえるからでしょう。ただし、結果として多くの歯を失っているという、この日本の状況が残念です。

予防をすれば歯を残せると科学的に証明され、世界中で役に立っている方法があるというのに・・・。医療が充実し、日本人の寿命はグッと延びました。しかし健康寿命はどうでしょうか?予防で歯を守り、いつまでも良く噛んで食事ができれば、日本人の健康寿命はもっと延びるのではないでしょうか!!

いの歯科医院 医療事務 小林万希子

参考文献:nico/2015.01

低温熱傷に気をつけよう!

3月に入っても寒い日が多く暖房が必要。そんな中で気をつけたいのが、低温熱傷です。特に糖尿病により痛みや熱さを感じにくい神経障害がある方は要注意です。低温熱傷は、そんなに熱くない温度が同じ部分に長時間触れる事によってなるので寝ている間にファンヒーターや湯たんぽによって受傷する事が多いです。高温熱傷に比べると、皮膚の深い部分まで損傷し、治るのも時間がかかります。ファンヒーターの目の前に足を投げ出して寝てしまったりしない、湯たんぽは80℃位のお湯を使うなどして気をつけましょう。

(月刊糖尿病ライフさかえ 2014年11月号より)

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