NewsLetter 2019年11月号

口から食べるという事!

赤ちゃんはお母さんのお腹の中にいる時から、哺乳を行うための準備をしています。生まれてすぐに母乳やミルクを飲む事ができるのはこのためです。
赤ちゃんの意思とは関係ない不随意運動で、これを原始反射といいます。

赤ちゃんが成長する過程で随意的に指しゃぶりを始め、徐々におもちゃなどを口に持っていく行動が見られるようになります。
口の中に様々なものが入る事で、口唇、舌、顎を随意的に動かすようになると、離乳を始める準備をします。
そして、原始反射はその頃には消失します。

離乳は月齢に合わせ、おおよその目安がありますが、お子さんの準備ができていないうちに進めてしまうと、離乳食を上手に食べる事ができないため、離乳食を嫌がったり、よく噛まずに飲み込んだり、口の中にいつまでも飲み込まずに残っていたりします。
離乳はゆっくり焦らず、赤ちゃんの様子を見ながら進めていきましょう。
そうして獲得した口腔機能ですが、高齢になると筋力の低下、唾液の減少、喪失歯の増加などにより、口腔機能が低下することがあります。

よく噛む事ができない、食べこぼし、飲み込むのに時間がかかる、むせた時に咳をする事が下手になるなどは、口腔機能が低下していると考えられます。
歯科治療の時にお口の中に水を溜めておく事ができない人も口腔機能が低下している可能性があります。
最近、楽しく食事ができないて感じている方は1度ご相談下さい。

いの歯科医院 歯科衛生士 山川まり子

参考文献:デンタルハイジーン別冊「わかる・気づく・対応できる!」

クスリが飲みにくい時は!

大きめの錠剤やカプセル剤などは、ただでさえ飲み込みにくいものです。それを摂食嚥下障害がある人が水で飲み込もうとすると、飲み込むタイミングが合わず、口の中に薬が残ってしまったり誤嚥してしまう事があります。
薬の性質上の理由があってその形になっているので、薬を割ったり細かく砕いたりしてはいけません。
薬が飲みにくい時は、服薬用のゼリー状のものを利用したり薬剤師さんに相談してみましょう。

(デンタルハイジーン別冊より)

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