3月 1 2017
NewsLetter 2017年3月号
お口にもプロバイオフィクス?
「プロバイオフィクス」って、近ごろ話題ですね。
善玉菌を摂ると、それが腸の中で働いて体調管理に役立つことが知られているので、ヨーグルトやぬか漬けなどの発酵食品を毎日食べている方も多いかと思います。
この「プロバイオフィクス」、お口にも効くってご存じでしたか?お口の中にも菌がいます。むし歯や歯周病も、むし歯菌や歯周病菌が原因でおこります。
お口の中にも善玉菌や悪玉菌がいますが、善玉菌、悪玉菌のどちらの影響も受けやすい日和見菌も存在しています。むし歯菌や歯周病菌も、この日和見菌の仲間です。
健康な方のお口の中では、善玉菌と悪玉菌、日和見菌の割合はほぼ一定に保たれています。しかし、ストレスや服薬、生活習慣の乱れなどが加わると、悪玉菌が活発に活動を開始し増殖を始めます。すると日和見菌も影響を受け、悪玉菌の見方について暴れ始めます。
そこで役に立つのが、プロバイオフィクスです。善玉菌の見方をする助っ人の善玉菌を送り込むことで、悪玉菌と善玉菌のバランスを取り戻すことができます。
お口にはお口に合った菌が必要となります。ヨーグルトを毎日食べていれば大丈夫といったことでは決してありません。
また、効果的な摂り方も必要で、気まぐれに何日か摂っても効果はありません。
そして、歯みがきの代わりになるものでもありません。きちんと磨いておくことも必要不可欠です。
いの歯科医院 歯科衛生士 山川まり子
参考文献:nico/2016.11
むし歯菌は、どこからやってくる?
生まれたての赤ちゃんのお口は無菌状態です。その後、家族から虫歯菌や歯周病菌をもらい、お口の細菌叢ができあがります。特にむし歯菌については、19~31ヶ月がお口の中に最も定着しやすい時期です。この頃にむし歯菌をたくさんもらうと、それが縄張りを広げ定着し、生涯むし歯のリスクが高くなります。赤ちゃんとスプーンやお箸を共用しないことは、この時期にむし歯菌に感染させないようにするということです。
(nico 2016.11より)