NewsLetter 2014年6月号

がん治療の前に歯科の受診を!

意外な事かもしれませんが、がん治療ではお口のトラブルが起こりやすくなります。安全ながん治療のため、治療開始前の口腔ケアと応急的な炎症の除去をし、合併症を減らす事で治療効果が上がります。

がん治療で抗がん剤を使うと40%の方に口内炎などのトラブルが起こり、さらに強い抗がん剤を使う骨髄移植や白血病の治療では80%、口の周りに放射線治療を行う場合は100%の割合でお口のトラブルが起こるのです。

一昔前まではこのような副作用は、命のためなのだから苦しくて当たり前とされてきました。しかし治療が進歩し、長時間に及ぶ手術や、抗がん剤が強くなるにつれて副作用も以前より辛いものになってきました。

お口に関わる副作用のせいで、食事が取れない、細菌が肺に入り発熱して抗がん剤が使えないという事もあります。それでは大切ながん治療がストップしてしまいます。

このような事をなるべく防ぎ、辛い期間を少しでも短くしようという観点から、がん治療の前に歯科に関わる事は必須となっているのです。「がんの治療を受ける事になったらまず歯科へ!」。この事を忘れないで下さいね。

いの歯科医院 医療事務 小林万希子

参考文献:nico/2014.05

歯石を取ったら歯も削られた!?

歯石を取った歯がスカスカする。「あんなにキュンキュン音のする機械でされたから歯まで削られたのでは?」と、思う方がいらっしゃいますが、そんな事はありません。歯間にびっしりと挟まり、こびりついていた歯石を取り除いたからスカスカするのです。エナメル質はとても硬く、ダイヤモンド付の器具を高速回転させないと削れません。歯石除去用の器具で歯を削って隙間を広げるなんて、とても出来ませんのでご安心下さい。

(nico 2014.05より)

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