News Letter 2025年 11月号

口臭の原因と対策!
口の中の細菌が、白血球や上皮(粘膜などの表面を覆う組織)の死骸などから調達したタンパク質を材料に「揮発性硫化化合物(USC)」を作ります。歯周病では炎症に伴ってその材料や細菌が増えていますので、USCが増加します。これが口臭の原因となります。口臭がするということは、ガスが発生しているということです。
舌の表面に残っている細菌の塊(舌苔)も、USCの発生場所です。舌は表面積が広いので、巨大ガス製造工場になっています。そのため、口臭が気になる時は舌の清掃もオススメです。
実は、歯周病でなくても口臭がする事があります。内臓疾患に伴う口臭はよく知られていますが、周知されている割にはかなり少ないです。生理的口臭というのもあります。その場合、硫化水素というUSCが発生していますが、問題はありませんので経過観察します。
仮性口臭というのもあって、実際口臭がないのにもかかわらず気になるというもので、こちらも経過観察します。
歯周病に伴う口臭は、歯周病が続いている限り変動することはあっても消えません。もちろん治療すれば改善します。
いの歯科医院 歯科衛生士 山川まり子
参考文献:nico/2025.09
食欲はどう生まれる?
わたしたちの「食べたい」という欲求は、ただ「お腹がすいた」から起こるわけではありません。そこには、体内で分泌されるホルモンが大きな役割を果たしています。その代表が「グレリン」と「レプチン」です。グレリンの分泌が増えると、食欲が強くなるのです。一方レプチンは、食欲を抑える働きをします。この2つのホルモンのバランスが食欲のコントロールをしています。例えば、睡眠不足になるとグリシンが増えてレプチンが減るため、つい食べ過ぎてしまう現象が起こります。さらに、ストレスが溜まると甘いものが食べたくなるのも、脳内の報酬系とグレリンの相互作用の結果と考えられています。
(nico 2025.09より)